競艇のカドってなに?カドを利用した予想の攻略方法も知りたい!
任せて!
最近はテレビCMの影響もあり、ボートレース(競艇)を楽しむ方が増えていますが、まだまだ始めたばかりで頻繁に耳にする専門用語の意味が分からないという方も多いのではないでしょうか?
今回はそんなボートレース用語でも、よく聞く「カド」という専門用語について解説いたします。本記事を読めばカドの意味はもちろんのこと、カドを上手く利用した舟券予想の方法も分かるようになります。
ちなみに下記のページでは各競艇の専門用語を解説しています。恐らくどこのサイトよりも多く掲載していると思います。
競艇のカドとは
競艇のカドとは、スロースタート(123)とダッシュスタート(456)で分かれた際のダッシュスタート側の一番内側のコースの艇をカドと呼びます。
つまり、カドとは基本的に「4コース」のことを指します。ここで注意が必要なのは、4コースであって4号艇ではありません。
競艇のルールは特殊で、スタート開始前のコース取りによって必ずしも1号艇は1コース、2号艇は2コースといった順番通りのコースとは限らないため注意が必要です。
また、逆にスロースタートとダッシュスタートで分かれた際のスロースタート側の一番外側のコースの艇をカド受けと呼びます。
つまり「3コース」がカド受けとなります。
カドの艇は後方からスタートをする為、助走距離が長く、スタートラインを通過する時にはほぼ最高速の状態になり、逆にスロースタートをした艇はまだスピードに乗り切れていない事も多く、カドの艇にスタートを出し抜かれた場合にはそのまま目の前を走られてしまう事があります。
そうなるとカドの艇だけではなく、そのカドの外側を走っている艇(56)にも大きなチャンスが巡ってくる事になります。
稀に2カドや3カドになるレースがある
カドになるのは基本的に4コースの艇がカドになる事が多いですが、稀に3コースがカド、更に稀に2コースからカドというレースも存在します。
ただ疑問点として、2コース3コースでもカドからスタートができるなら、2コース3コースは毎回カドになればスピードに乗ってスタートできる上に、勝つ確率も上がるのではないのか?
このように思うかもしれません。
ですが、カドのコースはレースに有利となるメリットだけではなく、デメリットやリスクも兼ね備えている為、必ずしもカドにした方が良いとは限りません。
ではここで、カドによるメリットやデメリットを把握していただきます。そうすることで、なぜ2コースと3コースは毎回カドにならないのかという理由が分かるようになります。
カドのコースによるメリットとデメリット
カドによるメリットとして、まず言えることは「スピードに乗ったスタートができる」という事です。
これはスタートさえ決めることができれば、内側の艇(123)を出し抜く事ができる為、大きなメリットと言えるでしょう。
カドによるデメリットは、スタートが難しくなってしまうことに加えて、カドに引く(ダッシュに構える)為には様々な待機行動中のルールのハードルをクリアする必要があります。
技量の問題もありますが、カドに引くタイミングを誤ってしまった場合、上手く助走がつけられずスタートによる出遅れや、外側コースの艇に捲られてしまう可能性があります。
また、大時計(正式名称:発走信号用時計)は全国24場全てが6コース側にある為、内側の艇ほど遠くなる訳ですが、ダッシュに引いた場合は更に遠くなりスタートが難しくなります。
競艇ではスタートミスをしてしまうと1着は勿論、2着3着すらも難しくなってしまいます。
そういったリスクを総合的に考えると、2コースカドや3コースカドを選択するより、素直にスロースタートをした方が無難な選択とされているのが現状です。
ですが、2カド3カドが決まればかなり強力な作戦となる為、ここぞといった勝負レースでは3カドが起こる事も多々あり、そのレースを盛り上げる一因となっていることは間違いありません。
ちなみに下記の動画は、今垣光太郎選手が3コースでカドに引いた際のレース動画となります。「カドに引く」という意味も合わせて実際に目で観ると分かりやすいと思います。
各競艇場のカドで多い決まり手と着順
続いては各競艇場でカドが1着になった際の決まり手とその決まり手の割合、カドのコースで多い着順とその割合をまとめてみましたのでご覧下さい。
決まり手(%) | 着順(%) | |||
---|---|---|---|---|
桐生 | 捲り | 50.9 | 3着 | 22.8 |
戸田 | 捲り | 55.0 | 2着 5着 | 18.1 |
江戸川 | 捲り | 46.2 | 4着 | 21.3 |
平和島 | 捲り差し | 40.0 | 2着 | 18.8 |
多摩川 | 捲り | 38.0 | 4着 | 19.7 |
浜名湖 | 捲り差し | 41.8 | 3着 | 19.9 |
蒲郡 | 捲り | 55.8 | 3着 | 21.8 |
常滑 | 捲り | 60.7 | 3着 4着 | 19.3 |
津 | 捲り | 33.8 | 4着 | 21.7 |
三国 | 捲り | 38.4 | 3着 | 23.1 |
琵琶湖 | 捲り差し | 43.8 | 3着 | 23.9 |
住之江 | 捲り | 41.0 | 3着 | 21.9 |
尼崎 | 捲り 捲り差し | 30.3 | 3着 | 23.4 |
鳴門 | 捲り | 41.0 | 5着 | 20.1 |
丸亀 | 捲り | 40.8 | 3着 | 20.9 |
児島 | 捲り | 39.7 | 3着 | 22.3 |
宮島 | 捲り | 41.8 | 4着 | 21.0 |
徳山 | 捲り | 45.0 | 4着 | 23.4 |
下関 | 捲り | 42.0 | 3着 | 21.0 |
若松 | 捲り | 42.3 | 3着 | 20.9 |
芦屋 | 捲り | 45.4 | 3着 | 21.3 |
福岡 | 捲り | 53.4 | 4着 | 20.8 |
唐津 | 捲り | 37.3 | 3着 | 20.8 |
大村 | 捲り | 42.3 | 3着 | 21.4 |
ご覧頂いたように、決まり手の大多数は捲りを占めています。
しかし着順を見てもらうと分かるように、様々なメリットがあるカドではあるが、そもそもが4コースからの出走がほとんどの為、どうしても3着4着が多くなってきています。
つまりカドから1着を取るのは簡単ではなく、スタートを決めることは勿論、モーターの力や選手の技量というのも重要になってくることが分かります。
また、上記の表で注目したいのは、決まり手が「捲り差し」になっている競艇場です。
決まり手が捲り差しになっている競艇場は、平和島競艇場、浜名湖競艇場、琵琶湖競艇場、尼崎競艇場となっており、それぞれ捲り差しで決まった際の着順傾向が3着以上、平和島競艇場においては2着になる確率が高くなっています。
つまり、カドからの捲り差しで決まりやすい競艇場においては舟券に絡む事が多く、他の競艇場に比べてカドになる選手やモーターに注目した上で、舟券予想をすると良いでしょう。
カドが有利・強い競艇場
基本的にカドと呼ばれているコースは4コースです。
競艇というのは一番最初にターンマークを旋回する事で有利にレースを運ぶことができる競技の為、カドが有利とされる競艇場は、「センター勢のスタート位置から第1ターンマークが近い競艇場」という事になります。
逆に言うとインコースの1着率が低い競艇場は、センター勢アウト勢が有利な競艇場が多く、戸田競艇場や平和島競艇場などはインが弱い競艇場として有名です。
また、実は桐生競艇場はカドが強いとされている競艇場としても有名です。
その理由としては、桐生競艇場はピットから待機行動までの距離が長く、前付けレースが起こりやすい事と、全国24場の競艇場の中で最も標高が高く気圧が低いため、モーターパワーに影響を及ぼし、スロースタートに不利に働いている為です。
しかし、いくらカドが有利なコースとされている競艇場であっても、やはり一番有利なコースは1コースとなります。
カドばかりに注目して舟券を購入していると、1日中的中がなかったなんて事も珍しくはありません。そのため、各競艇場の特徴を把握することは勿論のこと、当日の予想対象であるレースの組み合わせによって舟券予想を考えていきましょう。
カドの捲りで決まった場合の2着はどのコース艇がくるのか?
スタート時にカドの捲りが決まった場合、2着3着になりやすいコースは「カドの外側のコース」です。
例えば4コースの捲りが決まった場合、その外側にいる5コースと6コースが2着3着になりやすい傾向にあるということになります。
これは捲りの特性である「内側の艇を引き波にハメる」という事が理由として挙げられます。
引き波にハマってしまうと内側の艇はどうしても減速してしまいます。
また、カドから捲られる時の内側の艇はターンマーク方向に引っ張られる為、ターンマークを旋回する時に大きく外に飛んでしまう事があります。
しかし、そのような事が起きたとしても、カドの外側のコースはその影響を受ける事がなく、カドから捲った艇に付いていく、もしくは内側を差すことで連に絡みやすくなってくるのです。
ですが、1コースを走る選手がA1級の選手の場合はその限りではなく、たとえ捲られたとしても第1ターンマークを他の艇よりも早い段階でターンができる利点を活かし、2着3着に残ることも多々ありますので、合わせて注意しておきましょう。
カドに着目した際の舟券の買い方
それでは、前述した「カドの捲りで決まった場合の2着はどのコース艇がくるのか?」で解説したことを踏まえながら、カドから舟券を買う際のお勧めの買い目をご紹介します。
なお、カドを「4コース」とした時の買い目といたします。
お勧めの買い目①:4-156=12356
4-156=12356の買い目は、4コースがカドで4コースが1着と予想した際のセオリー的な買い目となります。
出目の出現率を見ても、4コース1着の場合はこの買い目で収まる事が多くあります。しかし買い目は12通りとなる為、思った以上に投資がかかったり、レースの組み合わせによってはそこまで高いオッズにならない場合があるので注意しておきましょう。
なお、4-156=12356は以下の通りとなります。
買い目 | 通り数 |
---|---|
4–1–2 4–1–3 4–1–5 4–1–6 4–5–1 4–5–2 4–5–3 4–5–6 4–6–1 4–6–2 4–6–3 4–6–5 | 12通り |
お勧めの買い目2:4-5=1236
4-5=1236の買い目は5コースの選手に信頼をおいた買い目となります。
2着に2コース3コースの買い目もある為、比較的高配当も狙っていける買い目ですし、8通りの買い目なので比較的投資も抑える事ができます。
なお、4-5=1236は以下の通りとなります。
買い目 | 通り数 |
---|---|
4–5–1 4–5–2 4–5–3 4–5–6 5–4–1 5–4–2 5–4–3 5–4–6 | 8通り |
お勧めの買い目3:4=56-12356
4=156-12356の買い目は5コース6コースがA級レーサーの時には積極的に狙っていきたい買い目となります。
4コースから捲っていった時に5コース6コースが捲り差しや差しを決めるという決着も決して少なくなく、高配当も狙うことができる買い目です。
そのため、4コースからの捲りが信頼できる際の穴狙いとしてお勧めできる買い目となります。
なお、4=156-12356は以下の通りとなります。
買い目 | 通り数 |
---|---|
4–5–1 4–5–2 4–5–3 4–5–6 4–6–1 4–6–2 4–6–3 4–6–5 5–4–1 5–4–2 5–4–3 5–4–6 5–6–1 5–6–2 5–6–3 6–4–1 6–4–2 6–4–3 6–4–5 6–5–1 6–5–2 6–5–3 | 22通り |
カドによるレース展開を見極めて予想を当てよう!
ボートレースは1コースが有利とされている競技ですが、条件が揃えば4コース5コース6コースも1着になる事が多々あります。
難しいのはそのレースはどのレースなのかと判断する事だと思いますが、6人いる選手やボートレース場、モーターパワー等を加味すれば、そこまで難しい事ではありません。
カドという状況に置かれた選手に一度注目してみると、また違うボートレースの予想をする事が出来ると思いますし、この記事を読んでくれた方のアドバイスとなれれば幸いです。