・競艇の「握る」とは何ですか?
・競艇の握るって何かの技とかですか?
・なんか予想に活かせる方法があれば教えて欲しいです!
任せて!
競艇(ボートレース)の握るとは?予想する際のポイント
まず競艇の「握る」とは、乗艇したボートのスロットルレバーを握りスピードを上げることを言い、特にターンマークをスピードを出しながら旋回することを指すことが多いです。
競艇ではボートをエンジンの出力を使って動かしています。車やバイクのアクセルに当たるスロットルレバーを握ることでエンジンの出力を上げ、スピードを上げます。
スロットルレバーはボートの左側に設置され、左手でスロットルレバーを握り、右手でハンドル操作を行います。全国の競艇場全てが同じ作りとなっており例外はありません。
その理由は競艇が左回りとなっているためです。
左回りにターンを旋回する際、選手は左側に体重をかけます。その際に左側にハンドルがあると左手の操作を行うことが難しく、ハンドル操作を行えず上手く旋回ができません。
スロットルレバーを握るのは様々な場面で行います。
- 作戦待機行動からスタートに向かう時(起こし)
- ターンの際大きな旋回半径でスピードを上げながら回る時(まくり)
- ターン後に旋回から真っ直ぐ走るようスピードを上げるとき
逆にスロットルレバーを落として減速していくことを「放る」と言います。
「全速ターン」と「握って回る」の意味は同じ
競艇では「全速ターン」という言葉もよく聞きます。全速ターンの意味は「握って回る」の意味とあまり違いがありません。
また、別の言葉で「モンキーターン」という言葉もあります。それぞれ全速ターンとモンキーターンはどうゆうものなのかを念のため覚えておきましょう。
全速ターン
「全速ターン」は昨年引退されたレジェンド選手である「今村豊選手」が多用し、現在ではなくてはならないターンとなっています。
スロットルレバーを落とさず握ったままターンを行うことを指すため、いわゆる「握って回る」とほとんど同じ意味です。
より速く旋回することを目的に、旋回の際に左手のスロットルレバーを放さず、握った(加速した)まま旋回するターン術を全速ターンという。「今村豊選手」が第一人者といわれているが、現在ではほとんどのレーサーが習得している。
BOAT RACE オフィシャルウェブサイト
モンキーターン
「モンキーターン」は「全速ターン」の進化系のようなターンです。
モンキーターンは、ターンの際ボートの上で立ち上がり左側に体重をかけ、スロットルレバーを握って旋回します。これを行うことで、スピードを出しながらなるべく旋回半径を小回りにターンすることが可能です。
旋回半径を小さくし、より鋭く、そして速いターンを追及していった結果生まれたのが、ボート上に立ちながら旋回するモンキーターンという旋回術。
BOAT RACE オフィシャルウェブサイト
「飯田加一選手」が、最初のモンキーターンを行ったといわれている。
モンキーターンは「飯田加一選手」が発祥とされ、その後不死鳥と言われたレジェンド選手である「植木通彦選手」が多用し、競艇界隈に広まりました。
当時は危険なターンとされ、ボートレーサー養成所などで教えられることはありませんでしたが、現在ではほとんどの選手がモンキーターンを習得しています。
走行時における「握る・握らない」の役割とは
「握る」にはスロットルレバーを握って走行する以外に、決まり手の一つである「まくり」を行うことを指す場合があります。
まくりを行う時は、大きな旋回半径で内を走る選手の上を走ることになり、スロットルレバーを握って旋回します。そのため、まくりを行うことを「握る」というのです。
まくりを行う艇がどのコースにいるのかでレース展開が大きく左右するため、予想する場合は「誰が握るか」を考えることが重要です。
特に一番最初に握ることが多いコースは3コース。1コースと2コースの選手が握る前に握って大きく旋回しながら1着を狙います。
逆に2コースの選手は1コースの選手がいるため、握らずに旋回(差し)することが多いですが、3コースが握って旋回することを警戒し、2コースから握って大きく旋回することもあります。
上手く決まると、1コースの選手を引き波に乗せて減速させ、3コースの選手のまくりを不発に終わらせることができます。
このようにどのコースの選手が握るかどうかを考えると、予想するために必要なレース展開が見えてきます。
2コース移行で握ってきそうな選手を見極める方法
どの選手が握って回りそうか見極めるには、選手が「そのコースを走る際に握って回るかそうでないか」を過去データを見て判断することが有効です。
今回はボートレース日和(旧競艇日和)のデータをお借りして見ていきましょう。
まず、今回予想するレースはこちらです。
どの選手が握って展開を作るでしょうか?ボートレース日和を使って「決まり手」の情報を以下の手順で見てみましょう。
- ボートレース日和で確認したいレースを選択
- 枠別情報をクリック
- 下にスクロールし、「決まり手」を確認
直近1年の過去データを見ると、2コースの高田選手のまくり率が高くなっています。2コースから積極的に握って回る選手のようです。
それではレース結果がこちらです。
結果は高田選手がまくりを決めて1着になっています。このように握って回る選手が誰かを考えることで的中を狙うことができますので、ぜひ予想に役立てていただければと思います。
競艇の「握る」についてまとめ
- 握るは、ターンマークをスピードを出しながら旋回すること(まくり)
- 予想に活かす際はボートレース日和で確認してみよう!
今回は競艇における「握る」について解説しました。
握るということ自体は単なるボートの操縦に関する言葉ですが、握ることの意味や使うポイントを理解することで予想に活かすことができます。この記事がそのお手伝いをできれば幸いです。